特殊清掃
前回のコラムにて、孤独死現場の状態(強烈な匂いや腐乱によるシミなど)を書きました。
今回はその特殊現場や瑕疵現場をクリーニングする特殊清掃について書いていこうと思います。
最近、孤独死したひとの自宅を消毒・清掃をして、原状回復する「特殊清掃士」が急増しています。5年前に遺品整理協会が民間資格の認定制度をはじめてから、当初300社ほどだったのが現在5000社を超えています。それだけ需要があり、また孤独死が全国で増えていることになります。
孤独死現場になぜ特殊清掃が必要になるのかは通常のクリーニングと違い、遺体が発見され運び終わってからできるだけ早く処置・クリーニングしなければなりません。
孤独死のなどがおこってしまい発見が遅くなってしまった場合、遺体が腐敗し始めます。その腐敗に伴い強烈な腐敗臭が漂い、また腐敗体液や汚物が垂れ流し状態になります。見たことのない量のハエが飛び交い、ウジも大量発生しています。さらには目には見えない細菌やウイルスが飛散しています。
発見され遺体が運び出されても部屋の状態はあまり変わりません。
その状態を放置していると、匂いは天井や壁の壁紙にしみこみ壁紙の下の材料まで匂いが付いてしまいます。腐敗体液などもフローリングにしみこみ、マンション・アパートなどでは下の部屋まで浸食してしまいます。そうなってしまうと特殊清掃では対応できず、リフォームが必要となりさらに料金がかかってしまうと思います。
そうなってしまう前に、特殊清掃の一次処理を迅速に実行することをおすすめしております。
一次処置とは、まず部屋全体の消臭・消毒作業を行います。次に遺体のあった個所を徹底的に消臭・消毒作業を行います。次に亡くなっていたのが布団の上であれば、腐敗体液などが含まれていますので匂いの原因となるので布団自体を梱包します。腐敗体液などがフローリングや畳まで浸透しているときは、ひとまず簡易クリーニングを施します。
最後にオゾン消臭をして一次処置の作業が終了します。
この一次処置を行わないと、匂いがこもっていてもご近所の方々に迷惑がかかるので換気もしにくいですし、リフォーム業者さんも現場に入ることを嫌がったり、断られるケースが多いです。なにより目には見えない細菌やウイルスが飛散しているので二次感染の恐れもあります。
孤独死が起こってしまった場合は、早い発見とすばやく一次処置を行うことが本当に大事なことになります。
しかし、一次処置を行っても部屋内の残置物の片付けや残置物の片付けが終わった後の特殊清掃もできるだけ早くしたほうがいいでしょう。一度の消臭・消毒作業で匂いがなくなるわけではないですし、細菌やウイルスが完全に除去も出来ません。
遺品整理と特殊清掃が同じ会社で行っていることが多いのは孤独死現場が増加してきたからなんです。一次処置から部屋内の片付け・特殊清掃まで一括で終わればお客さまの負担が少しでも減ると思います。
特殊清掃の作業内容を少し書いていますが、実際にどんな薬品や道具を使用するのか想像がつかないと思います。だからこそプロが必要になり、自分たちもご遺族・お客様のために日々、努力を続けています。
全て一括だと決して安い金額ではありません。一次処置のみの作業も行っていますので、ご連絡ください。
親族が急に亡くなるとやる事はとても多いですし、手続きなどは期間が決まっているものもたくさんあります(別コラム参照)
特殊清掃について書いていますが、そういったことが起こらない事が一番です。様々な家庭があり、事情があると思います。高齢化の現状でもありますが、家族とのコミュニケーションを図り孤独死という悲惨なことがなくなることが一番いいと考えています。
終活・生前整理のお手伝いやクリーニングも行っておりますので、なにかありましたら慈悲一度ご連絡ください。